オッケー!じゃないよ、こんなの・・・ 【過ったセミナーに参加しているよ】


「未来を変えるデザイン−デザインの力で地域を活性化−」

本部からのお達しで「勉強してこい」と私はこのセミナーに参加することになった。

っていうかデカイかっこいいビルに盛大に迷ってしまい、入り口が分からなくて
すでに10分は遅刻している。

人に聞きたいのに運が悪いのか、元から人が少ない地域なのか人通りもほとんどない。

私としたことが、3年ぶりにケイくんに会えるのに。
ケイくんは今や売れっ子デザイナーで
一躍その名前を有名にしたのは「子どもを産み育てたくなるデザイン」
「HAGUKUMI」シリーズだろう。
見るものを心を鷲掴みにして、目が離せなくするデザイン。

あのむっちりとした四肢、不完全な危うさ、安らかな表情、まるで天使
!っていうのを建築デザインに見事なまでに織り込んだ。

その空間に入ると、どういうわけか「赤ちゃんっていいよね」って素直な気持ちが
湧き出てきて子持ちの先輩の苦労話しや出産に対する恐怖心も吹き飛んだ。

とは言っても赤ちゃんは一人では産めないので、ただただ穏やかで洗いたてのふかふかのタオルみたいな気持ちになって建物を出るだけだったんだけど。

「私もいつか赤ちゃんを!」
ケイくんのデザインにはそんな力がある。
他のデザインもとにかくずば抜けていて、熱狂的なファン、いや信者といってもいいような輩がたくさんいる(らしい)

「美味しいネオ横手やきそば食える店、知ってますか。」
「ここおすすめですよ。」
Googleの位置情報のリンクを流す。
「その店すごい遠いです青ざめた絵文字
新幹線の時間あるので今回は諦めます!」
「ざんねんです絵文字またの機会に!」

メッセンジャーでそんなちょっとした情報交換をしていたころが懐かしい。
ケイくん、今君は国のプロジェクトまで任されてるいるんだね。
もじゃもじゃ頭の丸い犬みたいな青年がすっかり遠い存在になってしまった。
それに比べて私はどうだろう。

遅刻である。

受付をすまそうとして会社名と自分の名前を探すんだけど、
ない。

受付の女性に「いいですよ」どうぞ、と促され一番後ろの目立たない席に腰を下ろした。
プロジェクターの横 にいるのは別人で、50代くらいのアロハシャツのおじさんが説明しているのはこれはマーケティング関係なのだろうか。

プロジェクターに映し出された、

「やさしくわかりやすく説明する」

という見出し。
そうそう!当たり前のことに思えるけど、相手が知っていると思って説明をはしょったり、自分の頭の中だけで納得していたり、相手に伝わってないこともあるよね。
なんて訊いている場合か。
でも遅刻してきた挙句、帰るというのはあまりに都合が悪いのでこのまま講演をきいていてもいいですか。


・明確な対立軸
・強烈な動機づけ
・大きな謎
・息をのむ衝撃
・運命性
・意外性

感情に訴える

っていうのがスクロールしたり上から降ったりしてプロジェクターに映る。
それにしてもこのアロハのおっさん説明うまいな。
おしゃれな写真を挟み、実例を交えながら、説明が続いた。

大きな謎があったら確かになんで?って考えちゃうよね、なるほど。

あれ?これって今の仕事に意外と使えるのかもしれないな。

実をいうとですね、日本の人口が3000万人を切っちゃって一人3つくらいの職業を掛け持ちするのがあたり前の世の中になってしまって、

もちろんAIとかロボットで解決しているところもあるんだけど、手作業じゃないと、人間じゃないとできないこともけっこうあってそんな中で私はお惣菜を作る仕事と
デザイナーと、地域活性化の仕事を掛け持っている。

地域活性化の仕事でよく「街コン」を企画するんだけど最近はマンネリ化の食傷気味で
ぜんぜん自分で企画しておいて言うのもあれだけど、つまらない。
案の定、なかなかカップルは成立しなかった。

「虫コン」に至っては(私が企画したやつじゃないけど)男女比5:1という最悪なパターンで、でも虫談義にはなが咲いていてそこから新しい事業が生まれたなんて言ってたな。
結果オーライ。





続くのか?










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