なれそめのガレージ


何にも言わない
ウチには帰らない

という具合いに家を出てきてしまった僕は、
どこかへ飲みに行くでもなく
自宅から徒歩3分の会社で仕事をしている。

今日はツイてないのか、彼女とはいさかいになるは
ラジオの入りがすこぶる悪い。
それでデノンのデッキに入っていたテープを
聴いていた。

ああ、彼女がくれた「カバふぁいやー」の音源か。

カバふぁいやーは地元のコピーバンドが盆と正月の年に2回くらいやってるライブで
「カバ」は動物のカバのことじゃなくて「カバー」の意味。
と彼女が教えてくれたんだ。

日が暮れても彼女と歩いてた
日が暮れても彼女と歩いてた

「これ、ライブでは『気が触れても彼女と歩いてた』って歌ってるんですよ」

「へー」

当時はいい曲だな、ってくらいにいいと思った曲だけど
一歩も彼女と二人で歩いていない今日は、
なぜだか無性に響いて、
家に帰らなきゃって思った。
もう少しこの曲を聴いたら家に帰ろうと思ったんだ。


<これはラジオドラマの体なので雰囲気を出すために可能であれば再生してください>

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という話自体はぱっとしないけど
どぎーさんなら上手いこと仕上げてくれるんだろうな。

とにかくこの曲をかけてくんないかな、
そんでドラマから
この曲に繋がったら最高なんだけどな。
だから1夜だけでもガレージ復活してくんないかな。

まーあのラジオに「番組がきっかけで結婚しました」なんて投稿したら
茶化されるだろうから
好きな曲だけリクエストすると思うよ。




っていうお話。












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