コアラを養子に迎えました!
というのは嘘です。
と、いう出オチでごめんなさい。
でも、マットレスを買ったらコアラ(とてもかわいい)が2匹ついてきた上、
「コアラの養子縁組証明書」なるものが添付されてきました。
なので強ち間違ってもないような気もします。
夫とマットレスの開封作業をしていて、
コアラたちを見つけたときは
下のリビングにいる子供たちに
「ちょっとーうちにコアラがいるよ!」
と叫んでいました。
行動はいつぞやの、祖父や父による行動とそっくりそのままの
パターンじゃないか!
と思いましたが、
子供たちは(よその家の子含む)
「えーうそぉ」ときゃっきゃっと、
目を輝かせて、2階にきました。
まぁ、ぬいぐるみだって瞬時にわかるわけなんですけど
それでも幼い日の私みたいに(でかくなってからもだけど)
落胆したり
「うそつきー!」なんて言うこともなく
「わぁ、かわいい!」
「コアラだー!!」
と大喜びしていました。
そのくらいこのコアラのぬいぐるみは可愛かったのです。
よく10代から20代、場合によっては30代の女の子
(30代は女性ですね)が
なんでもかんでも猫も杓子も
とりあえず「かわいい〜」
と言ってしまう種類の「かわいい」
とは全く別物の心の底からその
ぬいぐるみを愛おしい!と思っているような反応でした。
夜眠りにつく時は、マットレス周りをきれいに整え
コアラさんを迎えいれる準備をしていました。
私が隣に横になってうっかりコアラさんを圧迫しようものなら、
息子は
まるで獰猛なコアラになってしまったように
「う”ーーー!!」
と唸って、睨みをきかせ、歯をむき出しにして私を威嚇してきます。
「これぬいぐるみじゃん」
って言いたい気持ちもあったけど、
それは大人気ないのでやめておきました。
それにしても
なんということでしょう!
「犬も猫もいらない。兄弟もいらない」
と言っていたクセに。
(そう言えば、大人しそうに見えるコアラって威嚇するんですかね。
あとで調べてみようと思います。)
そして電気を消して寝ますよーという体勢に入ると、
今度はコアラさんたちを小脇に抱え
「お前、それは窮屈じゃないのか」
と言いたくなるよう真っ直ぐな姿勢&潰さない気遣いで
そのまま寝ます。
ちなみに初日はそのあまりの愛らしさに
写真を撮ってしまいました。
ふさふさしたやわらかい髪の毛のテクスチャー、
つるつるでふさぁっとした肌のテクスチャー、
まるっとした鼻、
まるっとしたおでこ、
昔よりちょっとシュッとしたまるいほっぺ、
そのままなのに形のいい眉
特徴のあるコケテッシュな唇
そして携えたコアラ2匹。
コアラ界の天使みたいなものがそこにいました。
(これを間近で見ることが親の特権なので雰囲気だけでお楽しみください。)
でもでも、天使って書いたのもつかの間、息子は悪魔になったします。
「お”か”あ”さーん”」
フォントサイズ36pxくらいの大きさの声で泣き叫ぶ。
理由はよくわからない。
その日はアレルギーぽい感じで調子が悪かったと思う。
抱っこしても暴れて蹴るし、23キロくらいあるし、重いし、
抱っこして歩けとかいうし、
どっか行って!抱っこして!
だめ!
こんな風に泣かれたのは久しぶりだったから
耐性が弱くなっていたと思う。
しかも夫は不在。
だいたい私が困っているときいない。
泣きじゃくりながら、どこかに連れて行って!
とせがまれたので
ドライブに連れて行ったのはいいけれど
そのまま寝てしまった息子。
汗もかいているし、お風呂に入れないと
またかゆくなったり夜中に入る羽目になりそうだったので
過去の経験上、嫌な予感はしたけれど
軽く起こしてお風呂にいれてみた。
「あーいけるかも」
からの
「お母さん助けて」
「お母さん死ぬ」
「お母さん」
「誰か助けて」
「誰かー」
をローテーションで泣き叫ぶ。
その間に私は
「大丈夫だよ」
「どうしたの?」
「お母さんここにいるよ」
「お母さんいるじゃん!」
「大丈夫だから」
って、これもローテーションで言っている。
(このパターンは非常に多いと思う)
特に、誰か助けては勘弁していただきたい。
大丈夫って言っているほうがだんだんと
泣きそうになってくる。
その日は少し落ち着いてきたところでこんな事も言っていた。
「お母さん、高い声になって」
「へ?高い声って大きい声ってこと?」
「ちーがーう!いつもみたいな優しい声になって!」
「お母さんいつもと同じ声だよ?」
「なんかしらっとしてる!」
しまった。
さっきちょっと面倒くさいな、疲れたな
って思ったのが見透かされた。と思った。
ここから高い声を出すことに精一杯取り組んだ。
「この声は?」
「だめー」
「そう?いつもと変わらないよ」
「低いよ。」
こんなやりとりを×5くらいやって
ようやく本来の息子を取り戻した。
これが小2の秋の事です。
あとね、こんな事も言われた。
「お母さんほんとに生まれてずっと僕のこと育ててきたの?」
字面だけ見ると、母心にショッキングなんだけど
詳細をきいたら
どうやら違うみたいで
「こんなに育てるのが大変な自分を生まれてからずっと1人で面倒みてきたわけがない。
途中でバトンタッチしているはず」みたいなはなしだった。
まだ小さい息子に自分のことを「大変」って言われると、
それはそれで、そんな風に感じさせてしまってるのかなぁ
と心配にもなるけれど
その話をしている息子の声のトーンとか表情とか見ていると
「それってすごい!」って言ってるみたいだったから
まぁ良いことにしました。
そしてコアラの話からとんでもなく長くなってしまいました。
いつか生のコアラが見たいです。
コメント
コメントを投稿